今年はどういうわけか、ヨーロッパ全域的に寒いようで、いつもは全く冬の趣のないベルゲンでも雪が度々降り、今日も降っています。
先日、音楽学校の指導者向けセミナーで、アクティブラーニングというものを知りました。生徒たちの自主的な参加を促すことを目的としているこのメソッドは、日本でも数年前から実際に小学校や中学校の授業で用いられているところもあるそうです。セミナーではそのコンセプトを説明したりディスカッションしたりするというものでした。具体例が紹介されなかったのが残念でしたが、面白いコンセプトと思ったので、覚書としてここにも書いておきます。
話の中で、とにかく生徒が自主的に参加することが重要であるということが強調されました。紹介された一つの評価スケールでは、下位段階では模倣をしたり、装飾をしたりするという行動が挙げられているのに対して、上位評価になると、教師が自立を促したり、最終的には生徒が自主的、また全面的に何かを作り上げるという行動が挙げられています。また、こういったプロジェクトでは教師から生徒への一方向の「教え」ではなく、相互に関わりあって発展していくという理想が掲げられています。教師は、モチベーションを与えたり、インスピレーションを与えたりする役割を持ちながら、必ずしも、決まったゴールに押し込むのではなく、生徒が行きたい方向を察知して行動を促す、というような印象を持ちました。
ノルウェーに来てから、教師と生徒のあり方が、日本とは随分違うなぁというのは最初の頃から感じていましたが、そういう文化が生み出した理論なのかなという気がします。文化全般についても日本は「啓蒙」的な色彩が強いと感じていましたが、ノルウェーでは、あまりそうではなく、上からくるものも下から来るものもあるような、どちらの権力も強いような印象があります。何を書いているのかよくわからなくなったので、今日はこの辺で。次回に続きます。