コンサートご来場ありがとうございました

昨日のコンサート「スロッテル ノルウェーの森に伝わる音物語」にお越し下さった皆様、ありがとうございました。

今回はハーディングフェーレのソロ曲をピアノとの共演でお届けしました。プログラムの中核は様々な調弦法とそれに結びついていた時間的な流れで、朝から順に真夜中そしてまた朝に戻るまでを調弦法ごとに並べました。また、曲と共に伝わる物語を一緒にお話しし、ノルウェーの民俗文化を感じて頂きました。

ハーディングフェーレの調弦法はその音そのものを表す語(例えばG-D-A-Eなど)だけではなく様々な呼び名が付けられています。例えばトロルのチューニング・フルドレのチューニングのように民話に出てくる妖精の名前が付いているものや、ライトブルー・グリーン・グレーなど色を表す名前も見受けられます。

私はこれまで何名もの先生を得ましたが、一番最初にお世話になったBernt Balchenという師匠は色にまつわる調弦法とその意味について話してくれたことを覚えています。ヴァルドレス地方に残るライトブルー・グリーン・グレーなどの色を表す調弦法は、真夜中から朝にかけての空の色を表していて、その時間帯に使われた調弦法だったというのです。又、別の人からの話ではトロルのチューニングはトロルが活躍した真夜中に使うもので昼間には使ってはいけなかったということも聞きました。今ではそういう習慣は昔話であるばかりでなく、かつてはあった意味も殆ど忘れられてしまっています。

日本語でも夜明け前の時間帯は「薄明」と呼ばれたそうで、妖怪が出てくる時間帯と言われていたと聞きました。洋の東西を問わず、現実・非現実の境界線が曖昧になる時間帯があり、そこにファンタジーやお話が生まれたというのは面白いことだなあと思います。

写真撮影は前日阪急百貨店北欧フェアにご来場なさっていたカメラマンの堀克樹さんです。リハーサルから長時間、ありがとうございました!

さて、私たちは8月29日に守山市民会館でも演奏致します。お時間合う方は是非お越しください。

 

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