以前の記事にも書いたのですが、自分自身が楽器を購入するにあたって、また、修士論文をかくに当たって、歴史的な楽器についても博物館を訪ねたりしました。その一部をここに公開します。
まず、上の写真はノルウェーで現存する最も古いハーディングフェーレと言われている通称ヨスタフェーレJaastadfele。1651年のラベルがつけられています。このヨスタフェーレを始めとする17世紀にハルダンゲル地方で作られた楽器は、現在一般的な楽器に比べると随分と小ぶりです。以前の記事で、私のHellandfeleは少し小ぶりだと書きましたが、それよりもさらに小さく、参考までに数値で書くと楽器本体の長さが322mmで(B.Aksdal Hardingfela参照)私の持っているものは347mm程度かと思います。指板や本体に施されている装飾も、モダンの楽器のつる草模様と十字模様主体のものに対して、幾何学模様が主体になっているのがわかります。共鳴弦の数も初期の頃は本数が楽器によってまちまちだったようですが、ヨスタフェーレは2本つけられています。因みに、「モダンの」と書きましたが、ハーディングフェーレは1860年ごろより楽器のモダン化(具体的には大型化、バイオリン化、装飾のスタンダート化)が図られたとされます。
ヨスタフェーレはベルゲン博物館の所蔵で、このベルゲン博物館にはヨスタフェーレ以外にも17世紀に西ノルウェーで作られた古いタイプの楽器に加え、よりモダンな楽器 (vol2に掲載)も展示されています。以下がその一例です。
I would like to share the information about the old hardingfeler at the museums. I visited several museums to get to know about the old instruments when I wrote the master’s thesis. And here are some of the pictures I took.
The first 5 pictures are of the oldest hardingfele which is also known as “Jaastadfele”. This one is quite small and has 2 sympathetic under-strings. Decorations are also simple and geometrical. This hardingfele is collected at the Bergen Museum, and below, I put the 3 more pictures of the hardingfele which was made in the western Norway during the 18th century. (Also from the collection of the Bergen Museum)